初めに。
出かけることだけが先に決まった。三人での最初の打ち合わせの場で、どこか寄りたい所がそれぞれにあるか、という話になった。
ginnanさんは、二度目の環島で、前回走れなかった部分をもふくめて、自転車でフルにトレースしたい。
chuさんは初めての訪台で、以前の調査などしていなくて、具体的な案がない様子であった、ハッキリしていない。
私は、仕事で何度もこの島を訪れていて、東海岸の一部の地域を除いて有名な観光地はどっちでもよかった。
三人が全く別の思いで出発することとなった。私が事前調査で参考にしたのは、過去の訪台の記憶と、googlemap、そして、司馬遼太郎の街道をゆく「台湾紀行」だった。これを精読した、この本のなかに登場する歴史や物語を調べ、その痕跡を探しに出かけたようなものとなった。この紀行文のなかで、引用文を通り越してパクリに近い文章がいっぱい出てくる。これは素人が書いた、営利目的の紀行文ではない、ので、致し方ない、と、勝手に思っている。